みなさん、SNSやってますか? やってない人を見つけるのって案外難しいと思いますからやってるとして、どのくらいはまってますか?
私は、Facebookはほとんどやってませんが、Twitterはどハマりしてます。知らない人なんだけど趣味が似ている人をかたっぱしからフォローして、その人の感じ方だとか日常を追いかけているのは、架空の人物を追いかけるよりも面白いと思います。
自分もフォロワーを増やして、多くの人に認められたいなあ、なんて考えたりするわけですが、そこで自分の本名を公開すべきか、自分の素顔を公表すべきか、ってところで思考停止します。フリーランスならまだしも、会社員ともなると同じ会社の仲間やお客さんに悪い印象が飛び火するかもしれない(というかその可能性が高い)ので、なかなか踏ん切りが付きません。
で、この映画の話になります。「THE CIRCLE」。これ、マジ面白いし、考えさせられました。SF好きにオススメなのはもちろんなんですが、現在の世界情勢や社会の課題から未来の怖さまで表現されてます。
2017年公開のアメリカ映画。たまたま暇だったのでNetflixで適当な映画を探してて、本当にたまたま再生させてみただけだったんですが、エマ・ワトソンとトム・ハンクスの演技に舌を巻きました。社会派映画です。
主人公エマは多発性硬化症のお父さんと暮らし、水道会社のカスタマーサポートに派遣で勤務しています。ところがある日、有名な大手SNS企業(Facebookみたいな会社)の面接に合格し、そこから生活が一変します。
自分の生活を全てネットにリアルタイムで公開することで大人気となり、インフルエンサーのような地位を築き、会社の中でも有名人に。そしてクラウド上に個人情報を保存し世界で共有することで、自分の父親の治療も会社の保険で賄えるようになります。親孝行のために一生懸命なエマ。
このようなビッグデータ事業によって多くの人を救えると信じるエマですが、一方で警告を発する人物に出会います。
ちょうど私も外資系企業の面接を受けまくっていたので、その「ストレス面接」のシーンなんか胸に突き刺さりました(この面接をよくぞ勝ち抜いたなあ、とか)。やっぱシリコンバレーの会社に就職するなんて夢のまた夢だなあ、とか思います。
でも、 FacebookやGoogle、AmazonやAppleが「個人情報は共有すべきか、保護すべきか」論争の中で答えを模索しているように見える今日この頃ですが、この映画を見ると、本当にどっちが正解なのかわからなくなります。
個人情報を共有すれば、確かに多くの人の命が救えるでしょう。
でも無駄な誤解や論争に巻き込まれるという無駄な時間を避けるためには個人情報を保護したい気持ちもある。
1時間49分の映画です。面白いのであっという間に見終わりました。おすすめです。