Contents
シェルティーという犬種に適した食べ物
以前も少し書いたのですが、もともと我が家のシェルティーくんはお腹が弱いです。
生まれて3ヶ月くらいで我が家へやってきてくれて、勧められたドッグフードをお湯でふやかしてあげてました。
大きくなってカリカリのドライフードに切り替え、普通の「犬の飼い方」のまま生活をしてきました。
無知って怖いもので、知らず識らずのうちにお腹にダメージが溜めてしまったのか、5歳を迎えた年のある日から嘔吐が頻繁になり、便もゆるくなったのです。
病院で検査をしていくなかで獣医師に、「胆嚢の中に胆泥が沈着している。原因も対策も不明です。お腹を切って検査しても明確になるかわからない」という説明を受けます。
シェルティーはもともと牧羊犬なので、羊を追い回すための相当の運動量を欲しがります。そのため、
- かなりの運動量を必要とする犬種であり、
- コレステロール値や中性脂肪の値が高くなりやすい
【獣医師監修】陽気でやさしいシェットランド・シープドッグと豊かな毎日を
しかもうちの子は、2018年(当時5歳)から以下の事が発覚します。
- 嘔吐の回数が増える
- 便がゆるい
- GPT(肝臓の酵素)が基準よりも高い
- 胆泥の沈着が見られる。これが続くと癌化する可能性があるが、この原因を適格に調べる方法がない
この状況でどうやって回復させるか。薬での治療が難しいなら、私達としてはこの特徴に適した食べ物を与えなる方法しかない。「犬なのだから、犬用のドッグフードなら何でも良い」という概念ではだめ。
しかしどういしたらいいのだろう・・・と最初は私も呆然となりました。
そこで家族で奮起し、ネットだけでなく、手作り食を研究している動物病院に何度も足を運び、手作りフードをはじめました。
目標
- GPTを低く維持する
- コレステロールを低く維持する
- 普通の便に戻す
対策
- 運動のため、散歩を欠かさない
- 噛まずに早食いする癖があるので、少しづつ食べさせる
- 消化を助けるため、ペースト状にする
- 人間が食べられないものは与えない
- ウルソ、スパカール(参考)も併用する
- 栄養の偏りを防ぐため、「人間も食べられる」タイプのドライフードも併用する
2018年後半から、手作り食材に挑戦し始めました。
いろいろ試行錯誤しながら、以下の内容に行き着きました。
シェルティー用の手作り食材
ひと目で分かる一覧表です。
食材については、人間が食べれても、犬は食べれない(食べたら死ぬ!)というものもあるので、慎重に選びましょう。
頻度が高い野菜 | 季節もの、時々入れる野菜 | タンパク質 | トッピング |
昆布 | 白菜 | 鶏胸肉 | すり胡麻 |
干し椎茸 | ピーマン | ささみ | ウコン |
玄米のおかゆ | ゴボウ | 砂肝 | 乾燥小魚を擦って |
人参 | レンコン | イワシの水煮 | |
大根 | 里芋 | アジの水煮 | |
小松菜 | 舞茸 | サンマの水煮(季節もの) | |
キャベツ | インゲン | 豚赤身 | |
サツマイモ | 枝豆 | 鶏レバー | |
ブロッコリー | あずき | 豚ハツ | |
カボチャ | 茄子 | ||
ゴーヤ | |||
菊芋 | |||
オクラ | |||
ズッキーニ |

作り方♪(レシピ)
1. 一晩、昆布と干し椎茸を水に浸す

昆布と干し椎茸を一晩水に浸しておきます。
*干し椎茸以外に、自分で天日干ししたキノコ
(舞茸、しめじなど)でもOK
*キノコ類は免疫力を高めます。天日干しすることでさらに
栄養価が高まります。
2. 昆布と干し椎茸を煮る

一晩水に浸した昆布と干し椎茸を煮ます。
浸した水に少し水を足して、昆布と干し椎茸がちょうど水につかる程度にします。ここで水を多めに足してしまうと、ペーストが水っぽくなってしまうので要注意。
*火加減は一番弱火。
*水が少ないと感じたら様子を見ながら少しずつ足します。
Tips:野菜の農薬を除去しておこう
使用する野菜は全て、ホッキ貝焼成カルシウムを溶かした水に浸して、農薬などを除去します。
10分ほど浸けていると下側の写真のように油分が浮いてきます。水道水で洗い流してから使います。

3. 野菜のカット
野菜の種類は、いろいろな栄養素を取り込めるよう、できるだけ多い方が良いと思います。
ちなみに、そのときの季節の野菜(旬の野菜)を使うのがおすすめです。夏の野菜は身体を冷やすため寒い時期には使わない。
例えば、通年で使う野菜は、にんじん、大根、キャベツ、小松菜、カボチャ、ゴボウ、レンコン、ブロッコリ、ピーマン、パプリカ、葉大根、サツマイモなど。
夏に使うのは、トマト (ただ消化しないので必ず皮を剥くこと)、ゴーヤ、オクラ、ズッキーニ など。
秋・冬に使うのは、里芋、菊芋、白菜、春菊など。


ブロッコリ編
ブロッコリは茎と花?を分けます(花?の部分は早く煮えるので、あとで入れます)。

ゴボウ編
ゴボウの量はそれほど多くは入れません。多すぎると独特の風味が強くなるため。
表面に土が残っているので、タワシなどでよく洗います。
切ったら、5分ほど水につけてアク抜きをします。その後鍋に入れます。

レンコン編
レンコンは、小ぶりなものを1個用意(漂白していないものがベスト!)。
これも表面に泥が残っているので、よく洗い、包丁で軽くそぎ落とすと良い。
切ったら、水につけてアク抜きをします。サッと洗う程度でOK。その後鍋へ。

カボチャ編
カボチャを切るときは、硬いので要注意。
皮はさらに硬いので包丁で削ぎ落とします。
アク抜きは不要。
白菜・キャベツ編
白菜・キャベツはかさ増しになるので、多めに入れます。
白菜は適当な大きさに切ります。柔らかくなりやすいので、大きめに切っても大丈夫。キャベツは手で適当な大きさにちぎります。


4. 野菜を煮る(第一段:硬いもの)
まずは、柔らかくなりにくい人参・大根・ゴボウ・レンコンを、昆布と干し椎茸を煮ていた鍋に、全てを入れて弱火で煮ます。
全てを鍋に入れて弱火でグツグツ煮ます。

- 弱火で昆布・干し椎茸を煮る(10分ほど)
- 野菜を柔らかくなりにくいものから順番に投入。
- にんじん、大根、ゴボウ、レンコンを入れたら10分ほど煮る。
- 次に、ブロッコリの茎、カボチャ、キャベツ、白菜を投入して10分ほど煮る。
- ニンジンに箸を刺してみてスッと刺さればOK。
5.里芋編(第2段、カット&煮る)
泥をタワシなどで綺麗に洗います。汚れが取れない部分や色が変わっている部分は包丁で削ぎ落とします。
ツルツル滑るので、切るときは要注意。
里芋は単独で別の鍋に入れて煮て、第一段の鍋に戻します(そうしないと鍋全体がぬるぬるになって煮えにくくなります)。

6. 野菜を煮る(第3段:柔らかいもの)
次に、緑黄色野菜を別の鍋で茹でます。


緑黄色野菜は火が通りすぎるとすぐに色が悪くなるので注意しながら茹でましょう。
今回入れたのは、写真左から、ツルムラサキ、大根葉、小松菜、ピーマン、オクラ。
先ほど入れなかったブロッコリーの花の部分も一緒に茹でます。
- ツルムラサキは早めに火が通るので先にザルに引きあげます。
- 小松菜の根っこの部分は1.5cmほど切り落とします。
- 3種類とも1cmほどに切りそろえます。長いままだとブレンダーに引っかかり動かなくなるので要注意。
- ピーマン、オクラ、ブロッコリーの花をお湯で茹でて、ザルにあげて冷まします。


6. 消化を助ける食材を追加
柿をひとつ皮をむいて入れます。優れた消化酵素があるため。種のある場合は
種を取り除く。イチジク、グリーンキウィも良いようです。

7. ブレンダーでペーストにする
他の野菜を煮終わった鍋に、緑黄色野菜を入れて、ブレンダーでペースト状にして完成。



冷めたら、朝用120g、夜用110g を個別にタッパーに入れて冷凍します。
食事タイム。
スプーンで小分けにして、「ゆっくり」与えます。

結果
- コレステロールはある程度(シェルティーにしては)低く維持できている、と獣医師からの高評価です。
- GPTは謎の乱高下が見て取れますが、全体的には下降傾向です。
- 便のゆるみはなくなり、健康なウン○になりました!

今後は年齢によっても体調は変化するので、レシピ開発はまだまだ続くのでした。